OLシリーズで設計・施工した倉庫兼事務所です。計画地は河川の近くに位置し、水害リスクの高い地域であったため、お施主様から「既存の道路より基礎を約1m高くしてほしい」とのご要望をいただきました。それに応じて、建物の一部を高基礎構造とすることで、浸水対策に配慮しています。建物の配置については、敷地形状に合わせて入隅形状とし、そのくぼみにあたる部分に事務所・倉庫の両方の出入口を設けることで、動線の集約と使い勝手の向上を図りました。倉庫部分については、既存の棚などの寸法を事前に確認したうえで、実際の使用に適したレイアウトを設計段階から反映しています。内部の動線計画では、トイレに繋がる廊下を事務所側・倉庫側の両方から行き来できるように配置。また、トイレや給湯室、収納庫を一か所に集約することで、事務所・倉庫のそれぞれのスペースを最大限に有効活用できるよう工夫しました。外観は、シンプルにまとめたいとのご希望に合わせ、壁・柱・板金・雨樋などすべてをブラックで統一。倉庫部分には幅2.7m × 高さ2.5mの軽量バランス式手動シャッターを設置しています。